JAしまねは、20174月からJAしまね雲南地区本部(雲南市)にて、農業技術研究家の増田茂氏を技術顧問に招き園芸作物や水稲の生産技術の指導・セミナーを実施しています。本活動は、JAが取り組んでいる「農業者の所得拡大」「農業生産の拡大」 「地域の活性化」の実践と、中山間地域で農家が生き残っていくために、JAしまね雲南地区本部の役職員や農事組合法人等を対象に実施しています。

 JAしまね雲南地区本部のエリアは「仁多米」を産出する良質米の産地です。増田氏は系統の培地メーカーの技術顧問でもあり、セミナー実施当初は、技術指導に関わるJAの指導員の技術が伴わず、協力農家に負担を負わせてしまう場面もありました。しかし農家の方々の協力のもと、植物に向き合う姿勢の大切さを理解することができました。今では水稲・園芸作物で安定した収量が取れるようになり、協力農家の皆さまからは「今後も引き続き技術指導をお願いしたい」との暖かい感謝の言葉をいただきました。

 現在、中山間地域では農業に関するさまざまな問題を抱えています。農業を主とした生業では収入が少なく生活が厳しく、若者たちが収入を求めて町部に出て行ってしまう。農地を守るにも高齢化が進んでおり労働力が足りず、荒廃地が増え続けている。そのような時代であるからこそ、イノベーション(技術革新)を起こす必要があると私たちは考えます。 「米と何をどのように栽培したら明日もここで生きていけるのか」

 JAしまねでは「農業をもって地域を活性化する」ことを目指し、これからも技術指導の普及活動を通して農家とともに日本の農業の明るい未来のために尽力していきます。

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