明治から伝わる、由緒正しき祭事の数々が執り行われる

古来のしきたりにならった神事が行われる「出雲大社大祭礼」。日本随一の縁結びの聖地として知られる出雲大社で、毎年5月に3日間行われるこの大祭礼は、天皇陛下の使者「勅使」をお迎えする年間で最も重要な祭典の一つです。初日に行われる「例祭(勅祭)」では、神職たちが1年に1度、この例祭にしか着ない正服(せいふく)に身を包み、厳粛な祭事を執り行います。例祭の後に行われる、流鏑馬(やぶさめ)神事や田植舞の奉納など、さまざまな行事も必見。出雲神楽や伊勢神楽の奉納、骨董市の開催などもあり、出雲大社最大の賑わいのあるお祭りです。

厄祓いの願いを込めて2本の矢を放つ「的射祭」

例祭に先立って執り行われる「的射祭」も見どころの一つ。神職により的射の儀式が行われ、邪物を祓う弓が放たれます。弓矢は2本放たれますが、その弓矢が的に当たる事は重要ではなく、放たれることで厄が祓われるのだそう。また、出雲大社での参拝は、通常「二礼四拍手一礼」ですが、例祭では「八拍手」するのが作法。8という数字は古くから無限の数を表し、「八拍手」には神様を限りない拍手でたたえるという意味があります。