人馬一体、迫力満点の甲冑競馬

甲冑を着た騎馬武者が馬をあやつり、さまざまな行事で競い合う「相馬野馬追」。相馬氏の遠祖である平将門が行っていた軍事訓練と、馬を神前に奉納していたことに由来し、その歴史は1,000年以上を誇ります。お祭りの一番の見どころは2日目。ほら貝の音を合図に、我こそはと名乗りを挙げた若武者たちが誇りをかけて競う甲冑競馬。土煙を上げ、お腹の底にまで響く轟音を鳴らしながら力強く走る騎馬の勝負は見ものです! 

数百の騎馬が乱れ合う、戦さながらの神旗争奪戦

甲冑競馬終了後、夏草の茂る広場に騎馬武者数百騎が集結すると、再びほら貝の音が響き渡り、広場は緊張感に包まれます。ほら貝が鳴り止み、打ち上げられた花火から二本の御神旗が飛び出した瞬間、すべての騎馬が一斉に旗の落下地点へ殺到!ゆっくりと落ちてくる旗を奪い合う「神旗争奪戦」の幕開けです。壮絶な戦いの末に旗を手中へ収めた武者は、誇らしげに周囲を駆け回り、その勇姿に拍手と歓声が注がれます。相馬野馬追こそ、相馬の地に今なお息づく武士道精神を体現しているといえるでしょう。