奈良県は、夏は蒸し暑く、冬は冷え込みの激しい盆地気候ですが、この気象条件が高い生産能力を生み、古くから農業が発達してきました。中でも、柿の王様「富有柿(ふゆうがき)」は全国トップの生産量を誇っています。果実は丸に近い四角で、光沢のある果皮に包まれた果肉は繊細でとろけるような柔らかさと甘みがあり、果汁が多いのが特徴です。また、赤い宝石とも呼ばれている果肉が大きく艶のある美しさと丸っこい容姿が特徴のイチゴ「あすかルビー」や、朝晩の寒暖差が激しい気候と豊富な水源、肥沃な大地が育てる「大和茶」は、すっきりとした風味と淹れた瞬間から広がる香りの良さが特徴です。
　また、奈良県は日本一世界遺産の多い県だということをご存じですか？日本で最初に登録された世界最古の木造建造物『法隆寺』、『古都奈良の文化財』と呼ばれる文化財８資産、日本古来の神道と大陸伝来の仏教とが結び付き、１府３県にまたがる『熊野古道』と３つの世界遺産が存在します。修学旅行で奈良といえば必ず訪れるであろう、奈良の大仏として知られる盧舎那仏(るしゃなぶつ)を本尊とする「東大寺」も『古都奈良の文化財』のうちの一つです。１県で３つの世界遺産を持ち、世界に誇る文化財と一体となって形成された歴史的自然環境を持つ奈良へ、ぜひ一度遊びに来てみてください。