巨木が急坂を下り、川を越える様は息をのむ豪快さ!
7年に一度、16本のモミの木を山から曳き出し、諏訪大社の上社・下社の境内に建てる「御柱祭(おんばしらさい)」。諏訪の地で千年以上もの歴史を持つこのお祭の起源は諸説あり、一説にはいにしえの巨木信仰が基となったとされています。「ヨイサ、ヨイサ」と景気のよいかけ声を発しながら、大木を山から曳き出す「山出し」という行事の中で行われる「木落し」は、お祭り屈指の盛り上がりどころ。若者たちが木にまたがったまま、上社約30m、下社約100mにもおよぶ急な坂を一気にかけ下る姿に歓声がわき上がり、興奮と熱気に包まれます。
人々が見守る中、新たなる御柱がそびえ立つ
山出しから約1ヵ月後、保管場所から御柱を諏訪大社へと運び込む「里曳き」が始まります。神輿に迎えられ社へ続く道を優雅に進む御柱の行列を、人々が長唄を唄い、舞を躍りながら盛り上げる様子はとても華やか!その後、境内へ到着した御柱がかけ声に合わせてゆっくりと立ち上げられる姿に最後の歓声が上がり、お祭りは終幕を迎えます。諏訪大社への深い信仰を熱いエネルギーに替え、一丸となって取り組まれる荘厳な御柱祭は、まさに“諏訪の宝”です。