咀嚼には「ものを細かく噛みくだく」こと以外にもさまざまな効果があり、よく耳にする怖い疾患 (認知症や糖尿病など)の予防にもつながります。噛むことが脳や体、心にどのような効果があるのか、気になる疾患について詳しく見ていきましょう。
噛む習慣を身につけることはむずかしいことではありません。
身近なものを利用したり、日頃から少し意識するだけで取り入れられる3つのポイントをご紹介します。
ガムは時間や場所を選ばずに噛むことができ、通常1枚につき約500回噛むと言われており、噛む習慣づけにぴったりです。
噛むときは「ゆっくり・しっかり」噛むことを意識するように心がけましょう。そうすることで脳が活性化されます。
噛む力は足腰などと同じで、使わなければどんどん低下していきます。適度に歯ごたえのあるものも食べるようにして、噛む力を維持するようにしましょう!
噛むことを習慣づけるために、食事の時に一口ごとに箸を置き、一口一口ゆっくり噛んで食べることを心がけてみましょう。この食べ方は食べ過ぎを抑え、肥満を抑えることにもつながります。
やわらかいものが多い現代の食事では噛む回数が減り、世代を問わず噛む力の低下が懸念されています。しかし、医学の進歩によって平均寿命が伸びた現代だからこそ、いつまでも健康で元気な日々を送れるよう「しっかり噛むこと」の大切さに目を向けることが重要です。
監修/小野塚 實先生
(日本体育大学保健医療学部整復医療学科教授・咀嚼と脳の研究所所長)