保護者・教育関係者の方へ

小学生向けの交通安全

登下校など子どもたちだけで
行動することが増えるため
歩行時のルールを解説しています。

歩行編

歩行中の事故を防ぐために

小学生になると、登下校など子どもたちだけで行動する機会が増え、交通事故に遭う危険も高まります。
小学生の交通事故は、基本的な交通ルールを守っていなかったことが原因でおこることが多く、危険な行動であるという自覚がないまま、飛び出しなどの交通違反をしてしまうケースがあります。
まずは普段から子どもがどのような行動をとっているかを知ることが大切です。その上で、指導するポイントを見極めて指導するようにしましょう。

指導のポイント01 歩行中の基本的な交通
ルールの習得

道路は自分や友達だけでなく、車や自転車が通っていることを理解させ、社会の一員としてルールを守らなければいけないことを自覚させましょう。その上で、道路を歩くときの基本的なルールを学び、実践することで事故に遭う危険が少なくなることを伝えましょう。

指導のポイント02
危険な行動の理解と安全な通行方法の習得

まずは飛び出しなどの違反が、どのような事故をもたらすのか、なぜ危険なのかを理解させましょう。そして、どのように行動すれば安全なのかを伝えます。大切なことは、どのような行動が危険なのか、自分で考えられる力を身に付けさせることです。

歩行中の基本的な交通ルール

歩道・路側帯があるところでは、必ず歩道・路側帯を歩くこと
歩道・路側帯のない道では、道路の右側を歩くこと
歩行者用の信号を必ず守ること
道路を横断するときは、周りの安全を確認してから渡ること
ここがポイント! 道路を横断するときに
必ず心掛けること
  1. 01

    止まる

    まずは「止まる」。
    急いでいても、飛び出さずに必ず一度止まりましょう。

  2. 02

    見る

    そして「見る」。
    車などがきていないか見て、道路の右左を確認します。

  3. 03

    確かめる

    車や自転車などきていないこと・通過していったことを確認してから渡ります。

交通事故を防ぐためには、まずは基本的なルールを守ることが大切。ただし自分がルールを守っていても、事故に巻き込まれるなどの危険があるため、危険を予測して避けることも重要です。ルールを守り、危険を避けることを繰り返し指導しましょう。

歩行中の危険「飛び出し」

歩行中の交通事故の原因として最も多いのが「飛び出し」です。道路に突然飛び出すと、通行中の車や自転車とぶつかる危険があります。特に見通しの悪い交差点や駐車車両の陰などでは、接近する車に気づきにくく、事故のリスクが増します。また、見通しの良い道路でも、車などの接近に気づかずに飛び出してしまうケースもあります。

こんなシーンに注意

サッカーボールのイラスト
遊びに夢中に
なっている時
ボールを追いかけて飛び出す、友達と追いかけっこなどをしていて飛び出す
ランドセルのイラスト
登下校中
登下校中に友達を見つけたときや、急いでいるときに、右左を確認せずに走って道路に飛び出す

小学生の子どもは、一つのことに夢中になると周りが見えなくなります。 また、車のスピードや距離を正しく判断するのが難しいため、周りに車や自転車がいても注意を払わず、危険な行動をとるケースがあります。

ここがポイント! 道路に出るときは
必ず一度止まって、
周りの安全を確認する習慣を、
大人が繰り返し声がけをするなどして、身に付けさせましょう!

危険を予測する力を
身に付けよう

道路の向こうから、
友達が呼んでいます。
このまま道路に飛び出すと、
どのような危険がありますか?
正解は...
道路に飛び出すと、右左からくる車や、自転車などにぶつかってしまう危険があります。

歩行中の危険「横断」

小学生の歩行中の交通事故の原因として「飛び出し」「横断違反」「路上遊戯」「信号無視」の順に多いです。道路の横断は、横断歩道を渡ること。信号が赤のときは必ず止まり、青であっても周囲の安全を確認してから渡るように指導しましょう。また、ドライバーから見えない範囲(死角)や見落としもあるので、危険を予測するカも身につけさせましょう。

横断時の安全を守るために

信号が青でも右左の安全を確認してから渡る

お子さまと道路を歩き、大人が手本となって声がけをしながら日常生活の中で身に付けさせましょう。

走ったり、友達とふざけたり、遊びながら渡ると車が近づいていることに気づかず危険な上、他の歩行者などの妨げにもなります。

信号を待つときは車道から十分に離れて待つ

バスやトラックなどの大型車が曲がるとき、後ろのタイヤは前のタイヤよりも内側を通るため、内輪差が生じます。そのため、車道に近いところで待つと左折する大型車に巻き込まれる危険があります。十分に安全なところまで離れて待つように教えましょう。

危険を予測する力を
身に付けよう

青信号が点滅しているときに
走って渡ろうとしています。
どのような危険が考えられますか?
正解は...
横断中に信号が赤に変わり、
走ってくる車とぶつかってしまう危険があります。また、あわてていて転んでしまう可能性もあります。

道路などでの
さまざまな危険行為

通学路や自宅周辺の生活道路にもさまざまな危険が潜んでおり、ふだん何となくしている行動によって事故にあってしまうこともあります。お子さまといっしょにご自宅周辺を歩いて、どんなところに危険があるかを話し合い、危険な行為を絶対にしないように指導しましょう。

こんなシーンに注意

見通しの悪い交差点

見通しの悪い交差点ではドライバーからもお子さまの姿を発見しにくく、大変危険です。交差点ではいったん止まり、道路標識を意識させ、右左の安全を確認するよう習慣づけましょう。

信号機のない横断歩道

たとえ信号機がなくても、横断歩道のある場所では「止まる」「見る」「確かめる」を徹底させましょう。また、近くに横断歩道があるときは、横断歩道以外の場所を渡ってはいけません。

歩道のない道路を歩くとき

歩道のない道路を友達と遊びながら歩くと、車が接近しても気づきにくく、車の前にふくらんだりするなど大変危険です。縦一列になって道路の右側を歩くように指導しましょう。

道路や駐車場で遊ぶ

車が通る道路や車が出入りする駐車場で遊ぶのはとても危険な行為です。遊びに夢中になって車が接近していても気づかないことが多く、事故につながります。

ここがポイント!

見通しの悪い交差点や信号のない横断歩道などの危険な場所では「止まる」「見る」「確かめる」を守ること、道路や車の出入りのある場所で絶対に遊ばないことを徹底させ、お子さまが油断しがちな場所でも危険な行動をとらないように繰り返し指導しましょう

お出かけ編

お子さまと車で出かけるときは

チャイルドシートの使用義務は6歳未満ですが、車のシートベルトは身長150cm以上の体型を対象に作られているので、それまでは、チャイルドシートを正しく使用し、子どもたちの命をまもりましょう。チャイルドシートは年齢や体型によって大きく3タイプあります。

  1. 乳児用シート (ベビーシート)

    新生児~1歳ごろ、身長40~85cmくらいまでが目安

    まだ首がすわっていない乳幼児のための、寝かせる姿勢で乗せるタイプです。シートタイプとベッドタイプがあります。

  2. 幼児用シート (チャイルドシート)

    15カ月~4歳ごろ、身長76~105cmかつ月齢15カ月以上が目安

    首がすわり、一人座りできることが使い始めの目安です。乳児用、または学童用との兼用タイプもあります。

  3. 学童用シート (ジュニアシート)

    4~12歳ごろ、背もたれあり100〜150cm、背もたれなし125~150cmが目安

    おしりの位置を高くすることで、大人用のシートベルトが正しい位置にかけられるようにするためのものです。

ジュニアシートはなぜ必要?

お子さまがジュニアシートを使用しないで車に乗っていると、シートベルトを正しく着用できていない状態になり、急ブレーキを踏んだり、万が一衝突事故を起こしたときに大きな危険があります。

低学年のお子さまがジュニアシートを使用せずに走行しています。
急ブレーキを踏んだときにどのような危険が考えられますか?
正解は...
シートベルトが首や腹部を圧迫して大きな負担がかかります
ジュニアシートを使用してシートベルトを正しく着用し、このような事故を防ぎましょう。

自転車編

走行中の危険「飛び出し」

自転車乗車中の交通事故は、ときに自分がケガをするだけではなく、相手にケガをさせる危険があります。自転車乗車中は常に周りを確認することが大切です。
まずは、自転車は車両の一種であり、車と同じように交通ルールを守る必要があることを理解させましょう。
その上で、自転車乗車中のルールを理解させ、危険を予測して事故を未然に防げるように指導しましょう。

指導のポイント01 自転車安全利用五則の徹底

自転車は車両の一種であり、自転車を安全に利用するために最低限守らなければならない交通ルールがあります。「自転車安全利用五則」を通じて、基本的な交通ルールを伝えていきましょう。

指導のポイント02
事故を招く危険な運転の理解

自転車の交通事故を招く違反の約半数は、「安全不確認」「一時不停止」です。周りの安全確認が不十分であったり、一時停止の標識を無視するなどの行動が事故を招くことがあります。危険な運転がどのような事故を招くのか常に考えるクセをつけさせましょう。

自転車安全利用五則

  1. 車道が原則、左側を通行
    歩道は例外、歩行者を優先
  2. 交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
  3. 夜間はライトを点灯
  4. 飲酒運転は禁止
  5. ヘルメットを着用
01

車道が原則、左側を通行
歩道は例外、歩行者を優先

道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けてられており、歩道と車道の区別ある所では車道通行が原則です。
※一部例外があります。
また、車道では道路の左端に寄って通行しなければいけません。
【罰則】3ヶ月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金/2万以下の罰金又は科料

ここがポイント!

「普通自動車歩道通行可」の標識がある歩道などを普通自動車で通行する場合は、歩行者を優先として、車道寄りをすぐに止まれる速度で走り、歩行者がいたら一度止まるか、自転車から降りて押して歩きましょう。

02

交差点では信号と一時停止を守って、
安全確認

信号機がある交差点では「青」になってから、一時停止のある交差点では必ず一時停止をし、右左や後方の安全を確認してから横断しましょう。
【罰則】3ヶ月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金等

ここがポイント!

信号機や道路標識・標示のある交差点だけでなく、狭い道から広い道にでるときも注意が必要です。車や人にぶつかる危険がないか、周囲の安全を確認して、ゆっくり出ましょう。

03

夜間はライトを点灯

夜間は車と同じように、前だけでなく後ろにもライトの点灯(又は反射器材)が必要です。
【罰則】5万円以下の罰金

ここがポイント!

自転車に乗る前にライトが点くか、反射器材が壊れていないかを点検しましょう。ライトを点けると前が見えやすくなるだけでなく、車からも発見してもらいやすくなり、自身の事故防止につながります。

04

飲酒運転は禁止

自転車も車両の仲間のため、飲酒運転の対象となります。
【罰則】5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(酒に酔った状態で運転した場合)など

ほかの“安全ルール”も守りましょう。
●二人乗りは禁止 ●並進は禁止 ●過積載は禁止 など

ここがポイント!

友だち同士で遊びにいく際など、ついついやってしまうのが二人乗りや並進です。二人乗りはバランスを崩しやすく危険です。また並進は車や歩行者とぶつかる危険があり、また通行の妨げになるのでやめましょう。

05

ヘルメットを着用

全ての自転車運転者は自身及び小学校入学前の子どもなどを同乗させる場合は、ヘルメット着用に努めなければいけません。
また、児童・幼児の保護責任者は、児童・幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるようにしましょう。

ここがポイント!

ヘルメットはただかぶっているだけでは意味がありません。しっかりあご紐をしめて、もしものときに頭部を守れるようにしましょう。

自転車点検の合言葉は
「ぶ・た・は・しゃ・べる」

「ぶ」ブレーキ:前後のブレーキがきちんときくか確かめます。、「た」タイヤ:タイヤの空気が抜けていないか、タイヤに傷がないか、すり減っていないか。また、スポークが壊れていたり、抜けたりしていないかを確かめます。、「は」ハンドル:ハンドルを上から見て、曲がってたり、歪んだりしていないかを確かめます。、「しゃ」車体:サドルは乗ったとき、両つま先が地面につく高さにします。ライトはつくか、反射材が壊れていたり、汚れていたりしないか、チェーンはペダルを回してみてチェーンカバーに当たらないかを確認します。、「べる」ベル:ベルを鳴らし、きちんと音が出ることを確かめます。
ここがポイント!

自転車に乗る前にきちんと「ぶ・た・は・しゃ・べる」の点検をする習慣を身につけさせ、不具合があるときは直してから乗せるようにしましょう。 また、TSマークのある自転車店で定期的にプロの点検を受けることも大切です。

自転車利用中の危険行為

自転車は交通ルールを守って運転しないと、事故にあう危険や起こしてしまう危険があります。どんな行動が、なぜ危険なのか、お子さまにしっかり理解させた上で、安全な行動を習慣づけることが大切です。

危険を予測する力を
身に付けよう

一時停止や周囲の安全確認をせずに交差点に侵入しようとしています。
交差点侵入時に
どのような危険が考えられますか?
正解は...
走ってきた車にぶつかってしまうばかりか、歩行者や自転車が出てきて事故の加害者となる危険もあります。

自転車事故の
加害者になるリスク

軽車両である自転車が法令違反等により交通事故を起こしてしまった場合、自動車での事故と同様に、さまざまな責任が生じます。また未成年者が加害者となってしまった場合は、保護者に賠償責任が課されます。
交通事故は被害者はもちろんのこと、その家族など多くの人に迷惑をかけてしまうことを伝えましょう。

判例

事故の概要

男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。

神戸地方裁判所、平成25年7月4日判決

賠償額9,521万円

賠償金とは

過失により相手に損害を与えた場合、与えた損害を償うためのお金であり、判決文により賠償額が決定します。

ここがポイント!

自転車は人にケガをさせる可能性があり、事故を起こすと被害者にはもちろん多くの人に迷惑をかけてしまうことを教えましょう。

加害者となって
しまうケース

坂道などでスピードを出すと、
ブレーキをかけても
すぐには止まれず、小学生でも
大きな事故になってしまいます。

急いでいるときは、特に事故にあいやすいことを理解させ、
安全なスピードで走るよう日頃から指導しましょう。

事故を起こしたときに、
必ずすること

万が一事故を
起こしてしまったら

  1. 速やかに周りにいる大人に助けを求める
  2. 相手がケガをしていたら、救急車を呼ぶ
  3. おうちの人や学校にすぐに連絡する
街のイラスト