げんきなカラダ

介護

若さを保つ体作りの心得

いつまでも元気に楽しい毎日を。若さを保つ体作りの心得

介護予防は体の衰えを自覚する前から始めましょう
将来の介護リスクを軽減して長く健康に暮らしていくためには
「まだまだ元気」と感じているうちから予防に取り組むことが大切です。

シルバー世代の要介護リスクを高める「老年症候群」にご注意を

シルバー世代は加齢に伴う心身の機能の衰え(筋力・骨密度の低下など)によって現れる「老年症候群」が原因で要介護状態に陥ることが多いといわれています。以下のような症状に心当たりはありませんか?

老年症候群の一例

ほかにも 虚弱 排尿障害 認知機能の低下 脱水 足部のトラブル
口腔機能の低下 関節痛 免疫機能の低下 など

シルバー世代の介護予防にはこれらの「老年症候群」の予防に取り組むことが重要です。
自分の体の状態を把握して、適切な予防行動を取るように心がけてください。

まだまだ元気と思っていても油断は禁物!チェックリストで潜在的な体の衰えを早期に見つけましょう

身体機能は時間をかけて衰えていくため、自覚症状が出る頃にはかなり低下が進んでいるというケースも。
なかなか気づけない体の衰えの兆候を見逃さないように、普段の生活を振り返ってみましょう。

チェックリスト
当てはまる項目が多いほど、将来的に老年症候群が進行して要介護状態になる可能性が。

症状が現れる前に日常生活の改善に取り組みいつまでも若々しい心と体を保ちましょう

日常生活の改善のためのキーワードは「栄養」「運動」「社会参加」

老年症候群を予防していつまでも健康で若々しくいるための土台となるのが「栄養」「運動」「社会参加」の3つです。
それぞれの土台が果たす役割についての正しい知識を身につけて、生活の改善を図りましょう。

バランスの良い食事で栄養を補給

健康な体作りは食事から!体を作るもととなるたんぱく質などの栄養素をしっかりと補給しましょう

まずは毎日3食バランスの良い食事をとることで、体に必要な栄養素を十分に摂取することを心がけましょう。なかでも筋肉や骨の材料となるたんぱく質やカルシウムの摂取はとても重要。1日の摂取量の目安は、たんぱく質が約50~60g、カルシウムが約650~700mg といわれています。

出典:公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」高齢者の食事摂取基準

栄養が不足した状態でのトレーニングは逆効果!
栄養の摂取が十分でない状態で運動を行っても、筋肉量や骨密度を増やすことはできません。栄養不足によって弱くなってしまった筋肉や骨を傷めてしまう危険もあるのでご注意を。

食事と介護予防の関係についてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事もチェック!

適切な運動を行い身体機能を維持

毎日を元気に過ごすために欠かせない3つの力を維持する「介護予防運動」にチャレンジ!

食事でしっかりと栄養を補給した後は、運動で体を鍛えて元気な生活を送る上で欠かせない身体機能の維持・改善に取り組みましょう。

運動を始める前に
始めのうちは無理をせず、慣れてきたら徐々に負荷を上げていきましょう。
効果的な運動を行うために、運動の目標、内容、効果を理解した上で行いましょう。
運動は一度にたくさん行うことよりも毎日継続して行うことを重視しましょう。

気になるボタンをクリックして介護予防運動をチェック

社会とつながりコミュニケーションをする

活動範囲を広げて人や社会とつながることが心の健康をもたらします

人とのコミュニケーションは毎日に活力を与えてくれる
運動による身体機能の改善は、気分を高揚させて活動性を高めてくれます。活動範囲が広がり人とのコミュニケーションの機会が増えることは脳の認知機能の維持や、QOL*(生活の質)の向上につながるので、積極的に外に出ることを心がけましょう。

*どれだけ人間らしく、自分らしく日々を過ごし人生に幸福を見出しているかを尺度としてとらえる概念のこと。

社会とのつながりの希薄化は寝たきりやうつ病の原因に
身体機能の衰えに伴う自信や意欲の低下が原因で起こる、自宅への「閉じこもり」。そのままでは運動量が極端に低下してしまい、要介護原因となる寝たきりやうつ病などの発症につながる恐れがあります。
「年相応」という考え方はSTOP! 自分次第でいつまでも若々しく
加齢による体の衰えを避けることはできません。けれど毎日の過ごし方次第で衰えるスピードを遅くすることは可能です。そして、若いときに比べて時間はかかりますが身体機能の向上や改善もできます。「年だから仕方がない」とあきらめず「いつまでも元気でいるぞ」という気持ちを持って予防に努めれば、体はきっと応えてくれます。ぜひ3 つの土台作りに取り組んで、長く健康な毎日を過ごしてください。

 歩く、立ち上がる、しゃがむなど、活動の源となる動作に必要な筋肉を鍛える運動をご紹介します。

それぞれの動きを10回1セット行いましょう。

背伸び

お尻・太もも・ふくらはぎの筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・歩幅が狭くなり、歩くスピードが低下します
・体が疲れやすくなります
・坂道や階段の昇り降りが辛くなります
  • STEP1

    テーブルやイスの背に手を添えて立ちます。その状態でかかとをゆっくりと持ち上げます。

  • STEP2

    持ち上げたかかとをストンとおろします。素早くおろすことで、骨に加重をかけることを意識しましょう。

効果
  • ・歩く動作がスムーズになり、つまずいたり、疲れにくくなります
  • ・坂道や階段の昇り降りが楽になります
  • ・歩幅の減少や、歩くスピードの低下を予防します
  • ・足の骨に刺激を与えて、骨が痩せることを予防します
  • ・足のむくみを予防します
それぞれの動きを10回1セット行いましょう。

スクワット

お尻・太もも・ふくらはぎ・膝周辺の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・立つ、座る、歩く動作が辛くなります
・坂道や階段の昇り降りが辛くなります
・踏ん張りが利かず、転倒しやすくなります
  • STEP1

    足は肩幅に開き、つま先はまっすぐ前を向けた状態で立ちます。かかとは床につけたまま、胸を張り、膝がつま先よりも前に出ないことを意識しながら、4拍子のリズムでゆっくりと腰を下ろします。

  • STEP2

    4拍子のリズムでゆっくりと膝を伸ばしながら、元の姿勢に戻ります。

効果
  • ・坂道や階段の昇り降りが楽になります
  • ・つまずいたときに踏ん張る力がついて、転倒を予防します
  • ・膝関節周辺の筋肉が鍛えられて膝痛を予防・軽減します
それぞれの動きを左右5回1セット行いましょう。

ランジ

お尻・太もも・ふくらはぎ・股関節周辺の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・立つ、座る、歩く動作が辛くなります
・坂道や階段の昇り降りが辛くなります
・踏ん張りが利かず、転倒しやすくなります
  • STEP1

    足を肩幅に開いて立ち、右足を前に踏み出します。

  • STEP2

    体を前に倒さないように気をつけながら、腰を垂直に下ろします。この時、膝が足のつま先よりも前に出ないように。8 拍子数えたらゆっくりと腰を上げて元の姿勢に戻り、左右を入れ替えて繰り返します。

効果
  • ・歩く動作がスムーズになり、つまずいたり、疲れにくくなります
  • ・坂道や階段の昇り降りが楽になります
  • ・つまずいたときに踏ん張る力がついて、転倒を予防します
  • ・膝関節周辺の筋肉が鍛えられて膝痛を予防・軽減します

 歩く、立ち上がる、しゃがむなど、活動の源となる動作に必要な筋肉を鍛える運動をご紹介します。

それぞれの動きを5回1セット行いましょう。

体幹トレーニング(1)

お腹・腰・横隔膜・骨盤の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛の原因になります
・立つ、座る動作が辛くなります
・バランスが悪くなり、転びやすくなります
  • STEP1

    イスに座って背筋を伸ばします。おへそを体の内側に入れるように、骨盤を後ろに倒します。目線はおへその方向に。

  • STEP2

    おへそを前に突き出すように骨盤を起こし、天井に向けて背筋を伸ばします。(腰などに痛みを感じたらすぐにやめてください)

*テーブルやイスなど、バランスを崩してときに体を支えられるものの近くで行いましょう。

効果
  • ・立つ、座る動作がスムーズになります
  • ・姿勢が良くなります
  • ・肩こりや腰痛を予防・改善します
それぞれの動きを5回1セット行いましょう。

体幹トレーニング(2)

お腹・腰・横隔膜・骨盤の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・尿漏れを起こしやすくなります
・姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛の原因になります
・バランスが悪くなり、転びやすくなります
  • イスに座って背筋を伸ばします。肛門を締めるように力を入れて、骨盤底筋を真上に引き上げます。そのまま10秒間キープしたら力を抜いて、引き上げた筋肉を下ろします。

効果
  • ・尿漏れを予防・改善します
  • ・転びにくくなります
  • ・姿勢が良くなります
  • ・肩こりや腰痛を予防・改善します
それぞれの動きを6回1セット行いましょう。

体幹トレーニング(3)

お腹・腰・横隔膜・骨盤の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛の原因になります
・バランスが悪くなり、転びやすくなります
  • イスに座って背筋を伸ばします。体はまっすぐなまま、脇腹をギュッと縮めるようにお尻の右側を持ち上げます。左右を入れ替えて繰り返します。

効果
  • ・転びにくくなります
  • ・姿勢が良くなります
  • ・尿漏れを予防・改善します
  • ・肩こりや腰痛を予防・改善します
それぞれの動きを5回1セット行いましょう。

体幹トレーニング(4)

お腹・腰・横隔膜の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛の原因になります
・バランスが悪くなり、転びやすくなります
・歩く際に、つまずきやすくなる
  • STEP1

    イスに座り、腕を交差させながら体を丸めます。 手はしっかりと後ろに引くこと。

  • STEP2

    腕を広げながら、背中で肩甲骨同士がくっつくように思いきり胸を張ります。肘は胸の高さまで上げます。

効果
  • ・バランスがよくなり転倒を予防します
  • ・姿勢が良くなります
  • ・肩こりや腰痛を予防・改善します
  • ・歩く際に、つまずきにくくなります
  • ・深い呼吸が出来るようになり、肺活量がアップします
それぞれの動きを5回1セット行いましょう。

逆腹式呼吸

お腹・腰・横隔膜・骨盤の筋肉をトレーニング

これらの筋肉が衰えると…
・姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛の原因になります
・バランスが悪くなり、転びやすくなります
  • STEP1

    イスに座って背筋を伸ばします。お腹を締めた(引っ込めた)状態で、口をすぼめて息を「スーッ」と大きく吸い込みます。

  • STEP2

    お腹を締めた状態を維持しながら、口をすぼめて息を「フーッ」と大きく吐き出します。

効果
  • ・バランスがよくなり転倒を予防します
  • ・姿勢が良くなります
  • ・腹圧が高まり、腰痛を予防・改善します

監修/中伊豆リハビリテーションセンター